トークイベントに登場した、木下あかり、岸善幸監督(写真左より)
トークイベントに登場した、木下あかり、岸善幸監督(写真左より)

9月16日に東京国立近代美術館フィルムセンターにて、第39回ぴあフィルムフェスティバルのオープニングフィルムとして、『あゝ、荒野』の前後篇一挙上映が行われ、上映前のトークイベントに岸善幸監督とヒロイン・芳子役の木下あかりが登壇した。

早逝した劇作家・寺山修司の唯一の長編小説を、前後篇合わせて5時間以上のボリュームで映画化した本作は、菅田将暉とヤン・イクチュンのダブル主演が見もの。東京五輪後の2021年の新宿を舞台に、新次(菅田)とバリカン(ヤン)という孤独な若者二人の友情を軸に、それぞれプロボクサーを目指し奮闘する青春物語だ。

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『あゝ、荒野』が長編映画2作目となる岸善幸監督

まず始めに岸監督が登壇し、主演の菅田とヤンのコンビネーションについて「ボクシングのシーンはピリピリしていて距離を置いている感じでしたけど、ヤンさんが意外と日本語を理解して話せるので、冗談を言い合っていい感じでしたね」と、現場のムードの良さを語った。

長編映画初出演となるヒロイン・芳子役の木下あかり
長編映画初出演となるヒロイン・芳子役の木下あかり

続いて木下が登壇し、役作りについて「自分の中で先に作りすぎると現場で反応ができないので、基本は現場に入って監督と話しながら作っていきました。台本を読んでいって、初めて芳子がすーっと入ってきた感覚があったのは、初めて新次に家族のことを打ち明けるシーンでした」と現場を振り返った。

濡れ場の裏話を語る岸監督と木下あかり
濡れ場の裏話を語る岸監督と木下あかり

新次と芳子の濡れ場について、岸が「僕はそういうシーンをたくさん撮っていますけど、すごく苦手なんです」と明かすと、木下は「私よりも監督のほうが緊張されていたので、逆にちょっとほぐれました」と応酬した。さらに岸が「菅田君と体位について相談して、それを木下さんにどう伝えるか(笑)。いろんな緊張で胸が張り裂けそうでした」と打ち明け、木下は「一番ハードなシーンが撮影初日でして。菅田君と『初めまして』と言ってすぐ裸でしたので(笑)。それまではすごく緊張していたんですが、全てさらけ出しちゃったので、後はもうやるしかないなっていう感じでしたね」と、当時の胸の内を語った。

撮影について、岸が「僕は本読みとか顔合わせとか全然やらないので、現場で会ってすぐ芝居を始めてほしくて」と、自らの撮影スタイルについて語ると、長編映画初出演となる木下は「普段ヒールは履かないんですけど、芳子はヒールを履くので、そういう基本的な練習はやりましたけど、まずは現場で、と思って臨みました」と、フレッシュな意気込みを語った。

『あゝ、荒野 前篇』は10月7日(土)、『あゝ、荒野 後篇』は10月21日(土)より、新宿ピカデリー2ほかで全国公開される。

日本映画専門チャンネルでは、10月8日(日)よる10時から、映画『あゝ、荒野』に未公開シーンを追加した『「あゝ、荒野」完全版(R-15)(全6話)』の #1・2を菅田将暉、ヤン・イクチュンのインタビューと併せてTV初放送。さらに11月には全6話 を一挙放送。

放送の詳細はコチラ

【取材・文/青木ポンチ】

2017年9月20日 配信

第39回「ぴあフィルムフェスティバル」は、9月29日(金)まで開催中。
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